第36回日本脳神経外科コングレス総会

2016年5月20日(金)~22日(日)大阪国際会議場 会長:吉村紳一 テーマ:脳神経外科におけるアートとサイエンス

会長挨拶

第36回日本脳神経外科コングレス総会開催に向けて

会長挨拶

第36回日本脳神経外科コングレス総会を2016年5月20日(金)~22日(日)に大阪国際会議場で開催致します。

本学会は脳神経外科医の生涯教育を目的として1981年に設立され、35年の歴史を経て、参会者が5000名を超える大きな学会に成長しています。本会の設立と発展に尽力された諸先輩方に心より敬意を表したいと思います。このような伝統ある会を担当させていただくことは、兵庫医科大学脳神経外科教室員および同門にとりまして誠に栄誉なことと存じております。

さて、第36回総会の主題は「脳神経外科におけるアートとサイエンス」と致しました。「アート」は通常「芸術」と訳されますが、別に「技術」という意味もあります。国際学会では「State of the art」というシンポジウムをよく見かけますが、私は当初この意味がさっぱり分からず、辞書で調べて「最先端技術」「技術の現状」を意味すると知りました。ただ、研ぎ澄まされた手術はまさに「アート」に近いものだと考えてから腑に落ち、以降この言葉がとても気に入っています。しかし、いくら「アートのような素晴らしい手術」であっても、その治療自体の有効性を示す「サイエンス」に基づいていなくては意味をなしません。従って、新しい治療や検査法についてはその有効性を証明するための研究も重要です。つまり私たちの日常診療においても、「アートとサイエンス」を両立させることは重要な課題ということになります。このような見地から、第36回総会では脳神経外科診療における各領域の最先端技術、つまり「アート」と、その裏付けとなる「サイエンス」の両方をトップランナーの講師に紹介していただきたいと思います。

コングレス前日の5月19日(木)には、手術手技の習得を目的として、バイパス手術、神経内視鏡、血管内治療、脊椎脊髄手術などのハンズオンコースを予定しております。また、毎年好評のプレコングレス・イブニングセミナーでは、各領域の達人の先生方に「脳神経外科手術のアート」を存分にご披露頂きたいと存じます。5月20日(金)からのプレナリーセッションにおいては、各領域の最先端技術とエビデンスを中心としたプログラムを企画します。2日目の21日(土)には、「微小脳神経外科解剖セミナー」とのジョイントセミナーとして、血管解剖を取り上げる予定です。名物講師の個性的な講演で「楽しく深く」学んで頂きたいと思います。

さて、本コングレスにおいては毎年「文化講演」が組まれています。本会は生涯教育が主目的ですので、「脳神経外科における教育」について再考してみました。私たち脳神経外科医は医学部卒業後、初期研修の後、先輩方の指導を受けながら脳神経外科医としてデビューし、経験を積みながらエキスパートとなり、そしていずれは指導者となります。そう考えたところ、はたと、「この過程はスポーツの世界とそっくりではないか」と気づきました。球拾いやランニングから始まり、徐々に選手として成長し、華やかに活躍した後、いずれはコーチや監督となる。本当にそっくりです。ではスポーツの世界における名指導者は誰でしょうか?さまざまなご意見があると思いますが、私たちの脳裏に浮かんだのは星野仙一さんでした。「燃える男」として知られる星野さんは、現役引退後、中日、阪神、楽天、の3球団を優勝に導いた名監督で、人をまとめ、人を伸ばすことに情熱を注がれてきました。誰もが認める名将から教育に関する熱いメッセージを受け取って頂きたいと思います。

以上、現時点で来年の開催について考えていることを紹介させていただきました。しかしプログラム編成などはこれからです。運営委員、あるいは会員の皆様のご意見を賜りながら、よりよい会が出来るよう教室員一丸となって準備して参りたいと思います。皆様の温かいご指導とご鞭撻のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

平成27年7月2日
第36回日本脳神経外科コングレス総会
会長 吉村 紳一

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